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新3本の矢(実のある改革を!) [介護、保育]

11月12日に開かれた国民会議では、働く女性を優遇し、出生率1,8%と1億人総活躍の社会を作りGDP600兆を実現する等の「新3本の矢」に対する総花的だとの批判を避ける狙いで子育て介護に絞って緊急対策を纏める様首相から指示があった。

男女雇用機会均等法では妊娠、出産理由の解雇、降格等は禁止されているが、これ等に関連したマタハラは依然多い。厚労省では同じ11月12日に9、10両月にわたるマタハラについて、企業6500社の女性(25~44歳)に聞き取り調査の結果速報を雇用体系別に公表した。其の速報に依れば派遣社員の48.7% 正社員の21,8% 契約社員の13,3% パート社員の5,8%は上司及び同僚から何等かのマタハラを受けたとされている。派遣社員についてはおよそ半数近くの者が被害を被っている。

この様に「働く女性優遇」の真逆な環境で、1億総活躍など出来る訳はない!雇用機会均等法の趣旨を納得させる策を早期に講ずる必要がある。

介護離職者が年間10万人に及ぶと云う。取敢えず介護施設6万人分の追加を協議するとの事だが、出産や育児の為の離職者は之より遥かに多い。設備さえ整えれば問題が解決するとばかりは云えない。介護保育関連職員の離職者は更に更に多く補充が間に合わぬ状況が続いている。或る施設では増設した部屋も職員不足で利用出来ず空室の侭だとか。

成熟社会に足を踏み入れ、何よりも先に充実させなければならない福祉関連施設及び職員への対応がお座成りで手遅れになっており、待機者が非常に多く、例え利用出来ても充分な対応が受けられず利用者は勿論、家族も大変苦しんでいる。其の上、関連職員の労働環境は劣悪化の一途を辿っている。

特養や認可保育所に入れず、止むを得ず入った無届の有料老人ホームや無認可保育所では事故が多く、此処は届け出済だそうだが今日も川崎市の利用者墜落死に関連する有料老人ホームでの多くの事故について報じられている。原因は諸々あろうが、現在の特養や保育所は、事業主や其処に働く職員の犠牲の上に辛うじて成り立っている事を忘れないで戴きたい。他の職業と比較して給与は手取りで月額約十万円は少ないと云われる。尊い人命を預かる責任ある立場と、過酷な労働条件を考え併せれば少なくとも他の職業に遜色のない額に引き上げる必要がある。現在の待遇で彼等にこれ以上何を要求出来ると云うのか?これ等の職場では人材を募る事は大変困難である。事業主は人材不足と赤字の遣り繰りに苦心惨憺している。これ等を此の侭放置して介護離職者ゼロになどする事は出来ない。

これ等の原因は全て介護保険制度の在り方に起因する。現在の制度の下では設備の規模拡充等はとても無理であり、利用者へのサービス向上も困難である。実情に即して根本から介護保険制度を改定する必要がある。保育については社会保険制度に馴染む項目では無い事を再認識し、国家100年の大計の下、堂々と税金を使い義務教育と合わせて制度の再構築の必要が有る。此の侭では、若い親達は吾が子が義務教育年齢に達する以前の保育に難渋し、子を設ける事を極力避けてしまう。出生率1.8%も1億総活躍社会も、GDP600兆円も全て夢に終ってしまう。


厚生年金  数百万人に上る未加入者対策に期待 [年金]

 読売新聞 平成27年2月23日(月)3時0分配信 に依れば 厚生年金への加入を違法に逃れている疑いの強い中小零細企業が約80万社に上る事が、厚生労働省が国税庁から情報提供を受けて行った調査で明らかになった。厚労省と日本年金機構は新年度の4月以降、強力な指導に乗りだし、応じなければ立ち入り検査も実施した上で、強制的に加入させる方針だ。勤め先の加入逃れで厚生年金に入れない人は数百万人にのぼる可能性があり、老後の貧困を防ぐため本格的な対策に乗り出す。
厚生年金は原則として、フルタイムの従業員がいる法人の全事業所と、従業員5人以上の個人事業所に加入義務がある。だが、事業所が厚生年金保険料(給与の17・474%)の半分を負担しなければならないことから、会社を設立しても加入しない事業所が後を絶たない。事業所が加入していないと、従業員は国民年金保険料(月1万5250円)を自分で納めるだけになり、老後は基礎年金しか受け取れないことになる。 国税庁は、従業員の所得税を給与天引きで国に納めている法人事業所を約250万か所把握している。このうち厚生年金に加入しているのは約170万か所だけ。残る約80万の事業所は加入を逃れている可能性が高い。厚労省はすでに国税庁から所在地などの情報提供を受け、未加入事業所を割り出す作業を進めている。新年度からは日本年金機構が3年間かけて、新たな加入対策を行う方針との事。

的の外れた「新3本の矢」 [社会保障]

安倍晋三首相が「新3本の矢」で掲げた、名目国内総生産(GDP)を600兆円に拡大する目標について経済同友会の小林喜光代表幹事は「あり得ない数値だ」と実現性を疑問視した。との報道があったが、急激な少子高齢化社会の中で現在のDNP490兆を年3%台の高率で成長させ600兆円まで増やす事など考えられる事では無い。                                          成熟社会では急激な景気浮揚等は困難である。将来の不安で社会に閉塞感が漂う中に於いては、小規模でも誰もが行く末に夢の持てる社会を着実に実現させる施策が必要である。例え経済成長率が0%台であっても、最低限若者達が結婚して子育てが出来、両親の介護迄手の届く様な社会を実現させる事が必要である。行く末に何の保証も無く、不安で貯蓄に走るよりも、確りした社会保障に守られ安心して現在の生活をエンジョイ出来る社会を実現させる事が求められる。其の様な社会が実現して始めて消費性向が高まり内需も増加する。処が、現政権は「新3本の矢」で先に述べた様な立派な目標こそ提示はしたが、其れに達する具体案(施策)が未だ出ていない。辺りを見回せば成熟社会に必要な特別養護老人ホームや保育園は既に大幅に不足している。介護士や保育士の離職者が増え、無認可の老人ホームや保育園が急増し多くの問題を提起している。その様な状況の中「1億人総活躍を約束する」事も又、絵に描いた餅である。労働人口減少は外国人の雇用を促進するだけでは解決出来ない。現実に西欧諸国では多くの外国人労働者が問題が惹起し解決に苦渋している。先の派遣労働法改正に依り、現在、我が国でも劣悪な条件の下に働く若者や女性や高齢の非正規労働者が多く発生し、何等の保証も無い不安定な身分に抗えず社会は閉塞感に満ち溢れている。にも拘らず、再度に亘る派遣法改正に依り、この様な労働者は益々増加する。之等非正規派遣労働者の社会保険加入対策はどの様にお考えか?此の儘では無保険者が続出し、何の保証も無い下流老人を増加させ、生活保護所帯を増加させる事は火を見るより鮮やかである。同時に健康な高齢者の多い成熟社会を迎え、働いて年金を収める期間と受け取る期間のバランスを見直す必要がある。仕事に熟達した健康な高齢者を定年と称し無理やり退職させ、未熟な若者や外国人に其れを引き継がせる無駄を排除すべきではないか。定年を延長し年金給付開始年齢を75歳位迄延長し、厚生年金会計も健全な姿に戻すべきである。赤字国債発行高は既に1000兆円を突破しているにも拘わらず今後、社会保障費は増加の一途を辿る。成熟社会では之等を増税等で賄う事は不可能だ。日銀の金融緩和策も大規模な公共投資等の為の多額な財政出動も最早限度である。緩和の出口をどの様にお考えか?此の国にとって集団的自衛権行使より更に重要な課題が山積している事実を認識して貰いたい。保育園も特養も不足では「1億総活躍社会」どころか女性の社会進出も儘ならない。結婚して共稼ぎで家計を賄おうとしても保育所も特養も不足では、如何にもならない。今、此の国では40歳過ぎの未婚者が増加し人口減の要因となっている。之では「出生率の1,8%」も「一億総活躍時代」も「働く女性優遇」も無理である。集団的自衛権行使に関わる法律の強行採決に依る不人気を正すにこの様に的の外れた「新3本の矢」では無理である。来年の参院選対策は国内の実情を再度詳細に調査の上、改めて公表する事を期待する。これ等の対応が遅延する様では、此の国は対外的に集団的自衛権を発動し国家存亡の危機を防ぐ以前に脆弱な社会保障の為に国家存亡の危機を迎える。